定期券

定期券を買いに行った。
通学割引の申請書が古いらしく、二枚書かされた。
「これ、今は扱ってないですねえ。」
なんで駅員って、敬語だし座った位置から話してるのに
人をばかにしたような感じがあるんだろう。
明日から4ヶ月を指定して渡すと、駅員はすました顔で
「32,000円です」とのたまう。
25,000円しか持っていない僕に向かって。
「25,000円でなんとかまとまりませんか。」
オーダーメイド感覚で言う。
期間を一ヶ月ほど減らして貰い、ぎりぎりで購入できた。
この電車ではICカードを使うのは初めてだ。
カードで改札のパネルにタッチしてみた。
「ピンポーン」
「えっ、正解?」
改札は開かない。
もう一度。
「ピンポーン」
「えっえっ」
混乱する僕に駅員は言った。
「明日から、明日から。」
そうだ、明日からだ。
だって明日から3ヶ月にしたんだもん。
「あっそうか」
おずおずと引き返す。
帰りの切符を買ったら残金は28円ぐらいになった。
三ヶ月と1日にしてたら帰れなかったのか。